(ストレスとは何か)
では具体的に「ストレス」とは何か?です・・・
本来ストレスとは、材料力学の用語でバネを伸縮した時内部に生じる「応力」の事です。 カナダの生理学者のハンス・エリスは、「ストレスとは人生のスパイスである」という言葉を残しています。
身体的なストレスは1日でも休息すれば楽になり解決される場合もありますが、精神的ストレスは脳に強いダメージを与え、体調を崩し笑顔も消してしまうのです。
ストレスは、よくボールを押した手と押されているボールに例えられます。
ストレッサー ・・・ 我々人間の心身に各種の刺激を引き起こすもの
(悪い刺激、良い刺激も含め)
ストレス状態 ・・・・ それにより心身がゆがんいでる状態
そしてストレッサーの種類です。
外的ストレッサー ・・・ 物理的ストレッサー 寒暖の差、騒音、
社会的ストレッサー 経済情勢の変化、人間関係
内的ストレッサー ・・・ 心理的 情緒的ストレッサー
緊張、不安、悩み、焦り、寂しさ、怒り、憎しみ
・・・ 生理的・身体的ストレッサー
疲労、不眠、健康障害といった生理的、身体的状況の変化
「ストレス」は、悪い意味で使われる事が多いですが、良い意味での「ストレス」もあります。
自己の能力啓発や、能力アップの為には良い意味での「ストレス」は必要です。
その良い意味での「ストレス状態」が、今の私です。
皆さんの前で、この様にお話させて頂いてて、もの凄く緊張しておりますが、これも私自身の自己啓発になります。
「例えば・・・テストの前に頑張ってテスト勉強をする。
さらに良い報酬をもらう為に、もっと仕事を頑張る。
健康になる為、又、美しくなる為に運動をしたり、ダイエットに励んだりする。」
これらは自分の為になるという良い意味での「ストレス」になります。
この良い意味でのストレスがなければ、人は進歩しないですよね。
「心と体のしくみ」
大阪府健康管理士の菊池真紀です。
今から「心と体のしくみ」についてお話させて頂きます。
いきなりですが皆さん、この表が何をあらわしているかわかりますか?
この表は「うつ病、躁鬱病の罹患率」なんです。
1996年には約40万人だったのが2008年には100万人を超えて3倍近く増えています。
それだけ多くの方が「うつ病や躁鬱病」で苦しんでいて、日々増え続けているという事です。
私は現在、総合病院の外来クラークとして、日々診察室でドクターや患者様の間で診療補助の仕事をしています。
様々な診療科がある中で、最近特に受信者の数が増えているのが、この表が表している様に心療内科です。
年齢も、性別もホントに様々で、学生さんから会社員、主婦、そしてお年寄りまでいらっしゃいます。 一番若い方で小学生が不登校で受診されています。
私事ですが、つい2年程前私の友人二人が相次いで「心の病」、いわゆる「うつ病」にかかってしまいました。
二人とも学生時代からの友人で、明るく前向きで一人は国際線のスチュワーデス、もう一人は広告代理店に勤めていた経歴もありバリバリと仕事をし結婚もし、子供達にも恵まれてとても幸せそうでした。
そんな二人が「心の病」になってしまったのです。
毎日の様に夜中や早朝など、時間も関係なく泣きながら電話がかかってきました。
一人はお薬として処方されていた睡眠薬を10錠以上いっぺんに服用し、救急車で運ばれ、そのまま精神病院に一か月以上入院もしていました。
友人が「心の病」にかかってしまった原因、そして心療内科の患者さんが増え続けている原因、それこそが「ストレス」です。
家族の事、仕事の事、人間関係等々
この中でストレスが全くない!という方はいらっしゃいますか?
たま〜にいらっしゃいますが、、、やはり何かしらのストレスは皆さんかかえていらっしゃると思います。
ある意味、人間は生まれたその瞬間からストレスにさらされていると言えます。
私は、友人たちからよく「ストレスがなさそう〜」って言われるんです。
こう見えて一応あるんですが・・・
この現代に生きる私達にとって、「ストレス」とは切っても、切り離せないものとなりました。 日々私達に襲い掛かり誰しもが多かれ少なかれ抱えているものです。
いわゆる「心の病」は誰がかかってもおかしくない「病気」になってしまいました。
もしかしたら、私が明日には「心の病」にかかってるかもしれません。
皆さんが、いつ「心の病」にかかるかわかりません。
もしかしたら、皆さんの中には過去に辛い思いをした方や、今実際に辛い思いをしている方もいるかもしれません。
そのぐらい「ストレス」や「心の病」は身近な』ものとなってきました。
私はお医者様ではないです。
なので、診察や診断ができるわけではないです。
ですが、今日私がお話させて頂く事を頭の片隅にでも覚えて頂ければ、少しは皆さんのお役に立てるのではないかと思っております。
(大脳辺縁系)
「帯状回」 ・・・ やる気を起こす
「扁桃核」 ・・・ 本能的な快、不快をもたらす
「海馬」 ・・・ 記憶に大きく関係している
・ 食欲や性欲などの欲求や情動は古い大脳である大脳辺縁系でおこる
大脳の内側にある間脳の視床下部が深く関係している
視床下部(自律神経系と内分泌系)→呼吸・循環・消化を調節
(ストレス脳とハッピー脳)
ストレス脳から体の不調、ハッピー脳から体の快調
皆さん、やっぱりストレス脳よりハッピー脳の方がいいですよね?
体の調子が悪くてだるいより、快調で毎日を生き生きと過ごしたいですよね?
イライラしているより、ウキウキしていたいですよね?
もし今、「ストレス脳」になってしまっている方も大丈夫です。
「人は、変わる事が出来る」というこです。
これは、脳科学でも証明されています。
「ストレスが溜まってきな。少し疲れが溜まってきたな。」って感じたら、どうか休んで下さい。
脳を休ませあげて下さい。
少しでもストレスを解消してあげて下さい。
感情刺激を表すのは、大脳辺緑系の扁桃体というところです。
大脳辺縁系での本能的な欲求や、情動を大脳新皮質の知性や理性でコントロールしている。
その為、本能で行動する動物とは大きく違い人間らしい行動がとれる。
(大脳新皮質の働き)
大脳新皮質(前頭葉や側頭葉の働き等)
性格や行動、個性等高等な精神機能は大脳新皮質の働きによる
つまり、我々の身体は、ストレスにさらされることによって、交感神経系と副交感神経系のバランスが崩れ、ホルモンはストレスに対する防御力が限界を超えてしまったり、免疫系の働きが弱まったりなどがおこります。
これらの作用が重なりあった結果、ホメオスターシス(元々私達に備わっている生体恒常性機能)はバランスを失いさまざまな病気を招いていくといえるでしょう。
こうしが身体変化が、体性知覚野にフィードバックされると、さらに情報は前頭葉の皮質に転送され、そこで感情とみなされるのです。
(健康な脳とストレス脳)
たけしの「家庭の医学」にで紹介されたいた「ストレス脳」
・ストレスがかかった時、両側の大脳新皮質の前頭前野が活動しますが、 右側が強く活動する人は、心拍上昇・発汗など、ストレス反応が強く出ます。
これを、【ストレス脳】と呼んでいます。
ストレス脳になると、些細な事でもストレスと感じ、過敏に反応してしまう。
・ところが、ストレスをあまり感じない人もいます。
左側が強く活動する人は、心拍が安定し、
緊張しないなど、ストレス反応が弱いのです。
これを、【リラックス脳】と呼んでいます。
ここまでが「脳と体のしくみ」です。
どうですか?
皆さん、なんとなくでもおわかりいただけましたか?
肝心なのは最初に申し上げましたが、「自分の脳がそれをどう評価するか」によって感情や体調も含めた「幸せ度」が決まる! という事です。
まさに「病は気から」なのです。
(ストレスの解消法)
こちらに、一般的なストレス解消法があります。
特に、「睡眠・運動習慣・健康的な食事」は脳科学的に見ても正しいストレス解消法です。
脳は、感情や記憶の中心となる回路を作り変え、大きく変化する事ができます。
今まで、マイナス思考だったものが、少しでもストレスを解消する事によって、
プラス思考へと変わる事ができます。
「ストレス脳」から、「ハッピー脳」へと変わる事ができます。
そして、「ハッピー脳」になる事で「幸せ度」が上がっていきます。
フラシーボ効果 (イメージトレーニン)
ミラー・ニューロンの簡単な説明等
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では、「脳」について見てみましょう。
(脳のしくみ)
脳のしくみ」。
人間の脳の内部には今でも恐竜時代と同じ部分が隠されています。
「脳幹」 ・・・・・・・・・ 爬虫類時代、恐竜時代の古い脳
「大脳辺緑系」 ・・・・
旧哺乳類時代、犬や猫にもある「大脳辺緑系」
大脳の古い皮質、人間に進化する前の性質、つまり動物とし
て生きていくために必要な機能を持った部分。
本能や感情と関係する原子の部分
「大脳新皮質」 … 生後2か月頃から、急に成熟してくる。
人間にしかない知性や理性等、情動の部分
(コップに半分の水)
ストレスとは、その感じ方なのです。
同じストレスであっても、受ける人によって個人差があり、感じ方も異なります。
皆さん、この「コップに半分の水」を見て、どう思われますか?
物事をどう捉えるか、そしてその処理の仕方によって、ストレスはプラスにもマイナスにも変わって行きます。
いわゆる、ネガティブ思考(マイナス思考)とポジィティブ思考(プラス思考)の違いです。
ある脳科学の著書によると「幸せを感じるには特別な豊かさ等は必要ない!
自分がそれをどう評価する事によって「幸せ度」が決まる」と書かれていました。
ここで大事なのが、本日のテーマの「心と体のしくみ」です。「心」とはもちろん気持ち、感情、胸をさす場合もありますが、本当は脳なのです。
以前は「心」とは、「心臓」にあると信じられていました。 今でも、イメージとしては胸の中にあるようにとらえている人も多いと思います。
人は、嬉しい事があったら心臓がドキドキします。 不安になった時には、心臓がギュッとしめつけられるようになります。 あまりの悲しみに、息ができなくなったりもします。
そういう体の変調があることで、心は胸の中にあると思ってきたのです。
しかし、喜びや悲しみを感じているのは脳なのです。様々な刺激を、脳がまず最初に感知する。
それが神経回路を通じて体全体に行き渡る。
心臓がドキドキしたり、あるいは緊張で汗をかいたりというのは、あくまで脳が反応した結果として起こされた現象なのです。
複雑化する社会、何が起こるか予測できない厄介な現代。その中で、私達はどう生きるのか。
どうすれば、自分の人生を楽しく充実して生きる事が出来るのか。
その答えを見出すためにも、脳の中で感情がどのように作られ、いかに心というもの生み出しているかを知っておくと良いのではないでしょうか。
意識的な感情は、扁桃体から前頭葉への直接、間接の信号で作られている。
外部から何らかの刺激(ストレス)が加わると、大脳辺緑系は視床下部を経由して、身体にメッセージを伝えて、変化を起こそうとします。
自律神経の交感神経と副交感神経(車のアクセルとブレーキの役割です。)のスイッチが切り替わると同時に、内分泌系が作動し神経伝達物質が放出されたり、あるいは抑制され、ホルモンが分泌される。
そして筋肉を収縮させたり、心拍数を上昇させたり血圧を上げたりして、その状態に適した状態を適応させるのです。
「1日15分の簡単脳トレ」
ここで、NHKの「ためしてガッテン」でも取り上げられていた、不安になった時に不安を解消してくれる「1日15分の簡単脳トレ」をご紹介させて頂きます。
最後に最初に申し上げた私の友人達ですが、一番辛い時に少し心と体の休憩をとりました。 家族と話し合ったり、私を含めて友達と話をたくさんしたりしました。
そうする事によって感情の回路を書き換えられ、少しづつですがストレス脳からハツピー脳へと変わったようです。 そしてすっかり元気になり幸せな生活を送っています。
本当に「死ぬか生きるか」の大騒ぎをしていたその時の事が、今では笑い話のネタになっています。
今日は、「心と体のしくみ」をテーマにお話しさせて頂きました。
ありがとうございました。